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最近はサリチル酸マクロゴールピーリングの人気はどんなものなのでしょうか。
美容治療にもはやり廃れはありそうですし、特にいわゆるrejuvenation(若返り)の機械は、
雨後の筍の様にいろんな機械が出ては消え、出ては消えが続いているように思います。
その中で、医療機関は購入した機械を減価償却するために、必要以上に宣伝をしたりしている。そんな印象を持っています。
自分が以前のあっとほーむクリニックでも主にサリチル酸マクロゴールやドクターコスメ、トレチノイン治療などしか行っていなかった一番の理由は、何か高い機械を購入すれば、それは必ず償却するために大なり小なり患者さんに跳ね返る、という、当たり前といえば、本当に当たり前のことがあるからです。
1千万で機械を購入すれば、仮に治療費が周辺の治療価格で5万円だとして、200人に治療をして、初めて機械代が償却できます。
しかし、それだけでは治療に携わった看護師や医師の人件費は出ませんし、機械であればそれなりの電気代も掛かります。
またメンテナンス費用も発生します。
そう考えていくと、利益を出せるレベルといえば、少なくとも1500万くらい、つまり300人は治療しないといけないかもしれません。
これはあくまでも分かりやすくするためで、厳密な計算はしてませんので、そういった意味の参考にはしないでくださいね。(^_^;)
これに更に広告費をかぶせていくと、 ある1台の機械を購入して、償却し、利益を出せるようにするまでには相当の金額もしくは治療数、もしくは年月がかかることになります。
その点、ピーリングやトレチノイン、ボトックスやヒアルロン酸などは初期投資が、機械類に比べれば廉価であり、また、最低の仕入れ量が1人分~10人程度分と少ない量のため、患者さんへ『売りつける』必要性がかなり減少します。
美容医療は、命にかかわる『病気』ではないため保険は適用できませんが、医者が関わる、という意味では、『治療』としての側面を否定すべきではないと思います。
仮に肺がんになって抗がん剤治療を3回しなければならない、と言った時に、『今なら抗がん剤5回コースで30%オフになっています。』なんてことが、ありえないように、医者が関わる『治療』である限り、必要最低限の治療から開始する、いくつかの選択肢は専門の立場として考え提案する、オプションが可能な場合はそれについても説明する。
そういったことは構わないと思いますが、やはり必要以上のことをするのは、場合によってはその治療の効果を最大限にあげられないのではないか?と考えることもあります。
いわゆる広告をがんがん出す、実態は金主が経営しているクリニックの場合、医師の確保が困難である場合も多いため、どうしても看護師施術(治療ではない)をメインにしがちな気がします。
勿論、全く効果がないとはいえませんが、葛西先生の言葉を借りるなら、写真で効果が認められない可能性が比較的高い治療は、やはり看護師が代替で行っている場合が多いように思います。
勿論、スイッチを押すだけですから、医者がやっても看護師がやっても、極端な話、看護助手がやっても差はありません。
そうなると、看護師がやるのにこの値段!?という話になるので、治療費を上げるために、パックをつけたり、イオン導入をつけたり、複合治療でどこに料金の比重がかかっているかを分かりにくくしながら、しかし治療費の単価はあげる、ということになってしまいます。
また、このパターンの弊害は患者さんのクリニック滞在時間が長くなる、ということです。
大手、準大手のクリニックで広告をばんばん出している、そういった知名度の高いクリニックだと、クリニックで受付をしてから、2~4時間とか滞在する、なんてのは結構ざらではないでしょうか?
それを嘆いている患者さんの声を診察室ではよく耳にしたのですが...。(施術中はなかなか言えない様なのと、患者さん曰く、僕は結構そういったことでも話しやすいタイプだそうです。(^ー^;))
うちの場合は、基本は全てベースの値段があり、複合して割り引くのではなく、必要なものだけ選択して追加してもらいます。その中で、複合しない方がいい場合は、『無理』 というスタイルをとっています。
ですので、サリチル酸マクロゴールの場合でも、上田先生が記載されている通りの治療しか行いません。
でも、それが、あれこれオプションをくっつけるよりも、一番効果が高いように私は思っています。
HPの症例の方は、家内の友達で当時38歳。東大式のトレチノインとの併用です。
正直、サリチル酸もトレチノインも私は初体験で、効果はどんなものかと思っていましたが、写真の通りです。
当時、彼女を見て、彼女のママ友達が10人以上サリチル酸マクロゴールをやっていました。
勿論当時も今も値段は変えていません。(HPの値段には実は色々裏がありますので...(^_^;))
熱はそれなりに冷めるのと、やはり月に1回とはいえ、1万円をかけるのは難しいこともあるでしょう。
今でも続けている人はごく少数です。しかし未だにドクターコスメのビタミンCローションとハイドロキノンは続けてくれている方もいます。
rejuvenation の基本は、私は『細く長く』だと思っています。
オザキに行ってる時でも、整形外科の外来をしている時でも患者さんに説明をしていますが、
リハビリも美容も、基本は『白髪染めと一緒』と話しています。その努力をやめれば、白髪になり、それなりの年齢に戻ります。
しかし、続けている限り、一定の若さ(リハビリの場合は筋力)は維持できる可能性が高いです。
またプロ野球選手がオフでもトレーニングを行っているように、継続的に行うことが大事だと思います。
あとは、白髪染めを年に1回行うのか、半年に1回行うのか、月に1回行うのか。
それによって、白髪の部分がどれだけ目立つか、ということに帰ってきま
す。
ちなみにサリチル酸マクロゴールピーリングは、4週に1回以上には縮められません。
ですので、やれても年に12回です。
いずれにしても一定の周期でやるほうがいいと思いますよ、と言っています。無理ない範囲が3ヶ月スパンなら3ヶ月に1回、年に4回やればいいと思います。
治療方法は、下記の書物は全部持っていて、私が参考にし、カウンセリング時に患者さんに見せながら説明しているものです。
ここに記載されているのが、上田先生の本当のサリチル酸マクロゴールピーリングの治療方法です。
非常にシンプルで余分なものは無いので、慣れた人なら、来院して写真をとっても、20~30分で帰っていく方が多いです。
基本的に治療後は化粧が出来ません。日中なら日焼け止めだけはokとしています。これは絶対です。
効果を求めるには、治療のプロトロールを守ることが重要だと思います。 たぶん大丈夫でしょ!?ではいけません。
抗がん剤を、たぶん大丈夫だろう、と倍量に増やしたりしませんよね?
サリチル酸マクロゴールはちゃんと治療の手順を守って行って頂ければ、非常に安全で、かつとても良い治療だと思います。
正直医者は楽です。(^ー^)
塗るのは上記にも書いたように、看護助手でも構わないわけですから。
うちは症例の方(Nsです)などの話も聞き、女性の顔を触るので、僕はいますが、塗布やふき取りは看護師や看護助手(女性)に行ってもらっています。
どうも、塗布後5分の沈黙が苦手なので...。
ただ、どちらもいない時は僕がやることにはなるのですが...。(^_^;)
ちなみに合併症は、これまでのべで言えば数千の患者を診てきていますが、私の経験ではただ1例だけ、駄目だった方がいました。
これは島町のあっとほーむクリニック でひっそりやり始めた当時です。
今も基本は紹介をメインにしたいのですが、この方もどなたかの紹介でした。
まず前額部に塗って様子をみるのですが、この時点で患者さんが、痛い!というと共に、みるみる皮膚が赤くなっていきました。
あわてて薬剤をふき取りました。
その後聞くと、ご本人はこれまでどのピーリングでも駄目で、サリチル酸は一番安全だから、と期待をしてみたが、やはり駄目でした、
と残念そうにはされていましたが、ステロイドだけ出して下さい、といわれ、ステロイドを処方し、あとは経過観察してもらうこととしました。
かかりつけの皮膚科の先生もいらっしゃったということで、何かあれば連絡ください、とお伝えしましたが、特に連絡はありませんでした。
そういった、特殊な例はやはりごくまれにはありますが、ほんとにこの1例だけでした。
不安な方も多いと思いますが、本当に上田先生のサリチル酸マクロゴールを仕入れて、治療を行われているクリニックなら、値段その他を含めて検討されては如何でしょうか。
そういうわけで最後に。
僕はいつもカウンセリングでは必ずこう言っています。
『騙されたと思って、とよく言いますが、騙してませんので、とてもいい治療なので、良ければ一度は試してみてください』
※ サリチル酸マクロゴール治療中は、高濃度ビタミンCローションを最低1週間は継続して頂いています。
このため、ビタミンCローションは、基本的には別途購入してもらっています。
お持ちの場合はご持参して見せて頂ければ、それを使用しても良い場合もありますので、お持ちの場合はご持参ください。
私が持ってる参考テキスト