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■サリチル酸マクロゴール(SAM)とは
サリチル酸は、ウオノメ、胝などの治療に用いられるスピール膏などに用いられている成分で、角質軟化・融解作用を持つことから、これまでもケミカルピーリング剤として用いられていました。
しかし、従来のものは、エタノールに溶解されていたため、効果の高さと引き換えに、痛みや発赤、炎症など副作用も多く見られました。
ところがサリチル酸をマクロゴールという基剤に溶解することにより、治療後のトラブルがほとんどなく、かつ安全で効果的なピーリングが可能になりました。
日本皮膚科学会の上田説子先生が、九州大学の医学部皮膚科と協力してサリチル酸マクロゴールについて研究をされ、その安全性の高さと効果を実証されています。臨床的データーだけでなく、基礎的なデーターもそろっているため確かな治療と言えます。
症例)
SAM+当院高濃度VCローション+トレチノイン治療(頬のシミ)+ハイドロキノン 使用
・ 不快感(ピリピリ感) ⇒ 通常短時間でおさまる
・ 腫張 ⇒ 数時間から2~3日で消失する
・ 発赤 ⇒ 数日持続することがある
・ 境界の明確化 ⇒ 治療域の内外の皮膚色、肌のきめ等に違いが生じることがある
・ 皮膚の鮮明化 ⇒ ほくろ、毛細血管、そばかす、シミはSAMで表面の層が剥離されるため、鮮明化されることがある
・ 眼障害 ⇒ 化学薬品が目に入ったりすると眼障害を起こす可能性がある
・ 瘢痕形成 ⇒ 稀にではあるが、たまに起きることがある
・ 色素沈着 ⇒ 極めて稀ではあるが、一時的あるいは恒久的な色素沈着が起きることがある