表題の如く
2009年1月、「65歳未満の成人における眉間の表情じわ」を効能・効果として、本邦におけるアラガン社のA型ボツリヌス毒素製剤 「ボトックスビスタ注用50単位」(ボトックスビスタ)の製造販売が承認されました。
ボトックスビスタはボツリヌス菌Clostridium botulinumにより産生されるA型ボツリヌス毒素を有効成分とする筋弛緩剤です。
作用機序としては「眉間の表情じわ」を形成する表情筋に注射することによって、筋肉の収縮を抑制し、一定期間「眉間の表情じわ」を改善します。
本剤は2010年10月現在、米国、イギリス、ドイツ、フランスをはじめ世界60カ国以上で眉間の表情じわを始めとするしわの治療への適応が承認され、広く美容医療・アンチエイジングに使用されている薬剤です。
使用にあたっては、ボトックスビスタweb講習セミナーを受講し、有効性/安全性ならびに薬剤の取り扱いについての理解をしなければなりません。
また、これを修了しないことには、ボトックスビスタを購入することが出来ません。
(上記内容 一部同社のHPより抜粋)
これまで中国製のBTXAや韓国のニューロノックス、dysport などの使用経験もありますが、どれも代行業者による輸入の形式でしたが、ボトックスビスタの場合、通常の薬剤同様に薬品卸業者から仕入れることが可能になります。
これは、私の様に事務的な仕事も一人で行っている人間には随分助かります。
というわけで、1月23日までには仕入れが可能になるように!と昨日急いでweb講習セミナーを受け、無事修了しました。
年明けには、アラガン社様や薬品卸業者さんとお会いする予定で、どうにかボトックスの仕入れは間に合うのではないか、と一息ついています..。
無論、BTXAやニューロノックスその他を取り扱わない、ということではなく、あくまで選択肢の一つではあるのですが、とりあえず入手が楽なボトックスがメインになる可能性が高いのでは?と思っています。
あと今回セミナーを受講し、これまで行ってきたことの裏づけや、新たに知らされたこと、これまで自分がなんとなくこうかな?と考えてきたことに対する裏づけなどが得られ、大変有意義なセミナーでした。
また、当初誤ってGSK(グラクソ・スミスクライン)のボトックスWEB講習・実技セミナーを受けていて、途中でボトックスビスタのための講習とは異なることに気づいたのですが、内容はほぼ同じであり、こちらも含めて受講したおかげで複数回の勉強となり、そういう意味でもありがたかったと感じました。
ちなみに、こちらのボトックス注に関しては、眼瞼痙攣、片側眼瞼痙攣、痙性斜頸、小児脳性麻痺における下肢痙縮に伴う尖足、
上肢痙縮、下肢痙縮のうち、
眼瞼痙攣、
片側眼瞼痙攣、
痙性斜頸、
小児脳性麻痺における下肢痙縮に伴う尖足
に関しては、受講を終えました。
ただ、こちらの方は、整形外科ともかなり関わっている(交わっている)部分が多々あり、内容的には大変面白く、解剖学的なことなども含めとても参考にはなりましたが、当面これらの疾病でのボトックスの使用は行わないように思います。
ただ、本投稿を書くにあたり、同社のHPを見ていた所、12月19日のプレスリリースを見つけました。
腋窩多汗症の適応で承認申請 ということです。
これも承認されると、とりあえず、厚労省が眉間のしわ(65歳以下ですが)と脇の多汗症について承認を出すことになりますので、美容医療にも携わるものにとってはありがたいことだといえるのかと思います。
http://www.botoxvista.jp/consumer/index.html
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