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柔整、鍼灸について

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 昨日、整形外科と柔整・鍼灸などの違いについて書きました。

このことを語りだすときりが無いのですが、例えば『柔整 毎日放送 voice』のキーワードでgoogleで検索を行うと4080件の内容がhitします。これ一つみても、立場の違いで意見が180度分かれます。
 
 このブログが不特定多数の方に読まれること、また当人のおかれている立場が各々異なることから、様々な意見があり、場合によっては、それが誤解を生む可能性があることから、補足をしておこうと思います。

 勿論嘘を書くことはないので、全て基本的には事実の羅列ですが、既に8年くらい前の出来事もあるので、強烈な印象だけが残り、事実関係が一部あいまいになっている場合が絶対にないとは否定し切れませんので、特に学校に教えに行っていた時の学生さんで、それは違う!などというコメントがあれば、修正する可能性もあります。

 あくまでも、私が社会人になり、経験してきた出来事だけに基づき、私が考えている、一意見です。
 
 

★ 1年間でしたが、柔整・鍼灸の学院に学生を教えに行っていました。1年生の解剖と3年生の整形外科です。(確か3年だと思います。国試直前の学年です)

 親が整骨院や鍼灸院を経営していて、後を継ぐ?ために通っている方、鍼灸院や整骨院の経営に携わりながら、自分も資格をとろうと通学し始めた方、仕事をしながら夜間の部に通っている方などなど。
 一生懸命やっている方もそれなりにいました。特に私の記憶では1年生は、何か資格を、という一念発起された方も多いからか、仕事が終わった後にも関わらずすごく精力的に授業を受けられていました。1年生は殆どがとても一生懸命、勉強している。そう感じました。
 だからこそ、資格を取る前にこそ、整形外科と柔整・鍼灸の関係を改善していくための可能性として、自分がこれまで経験してきたことを彼らに話し、こうすれば整形外科や医者との関係が改善されるのでは?と伝えてきました。
 それを真剣に聞き入ってくれていた彼らであれば、今も医者との関係を良好に保ってくれているのではないか、そう思っています。
 私自身、真剣な方が多い、と感じたので、いい加減なことは出来ない、と自分自身も毎週予習をして授業に望んでしましたが、そうなると思った以上に負担が大きく、円形脱毛症になるわ(人生であの時だけです。辞めたら治りました。学生にも見せたら驚いていましたが...(^_^;))、授業中に肺炎で血圧60まで低下し倒れて学生に搬送してもらうわ、大変でした。
 でもその時も確か3年生ですが、多くの真面目な方たちに救われたと思っています。
ただ、そういったこともあり1年で辞めたのですが、その後その学校は倒産?したとのことで、彼らが無事資格を取れているかは、ずっと気に掛かっています。

 また話しがそれましたが、彼らには、外来をやっていると、『同意書』と書いた紙を患者に渡し、そこに医者に判子をもらって来い、と指示する輩が結構多い、ということを話しました。
 紙には『同意書』としか書かれていませんが、おそらくこれは、『療養費同意書』だと考えられます。

 しろぼんねっとを見て頂けると記載がありますが、療養費同意書交付料(100点=1000円)について 
(1) 医師が療養の給付を行うことが困難であると認めた患者に対し,あん摩・マッサージ,はり及びきゅうの施術に係る同意書又は診断書(以下「同意書等」という。)を交付した場合に算定する。 (2) 初療の日から3月を経過してさらにこれらの施術を受ける必要がある場合において,同意書等を再度交付する場合にも別に算定できる。ただし,同意書等によらず,医師の同意によった場合には算定できない。
(3) 医師が同意書等を交付した後に,被保険者等が当該同意書等を紛失し,再度医師が同意書等を交付した場合は,最初に同意書等を交付した際にのみ算定できる。この場合において,2度目の同意書等の交付に要する費用は,被保険者の負担とする。、
とあります。
 では、『療養の給付』とはなんでしょうか?

こちらを参考にしましたが、要するに、『医者にかかって治療を受ける』ことになると思います。

療養の給付の範囲・ 診察
・ 薬剤または治療材料の支給・ 処置・手術その他の治療・ 在宅で療養する上での管理、その療養のための世話、その他の看護・ 病院・診療所への入院、その療養のための世話、その他の看護

 つまり、医者が治療を行うことが困難で、もう打つ手が無い、という宣言書とみてもいいと思います。
確か当時保険医協会に確認したと思いますが、これを交付すると、医者は治療が困難と宣言したわけですから、基本的には医療が行えません。
 つまり、シップ一つとっても、医療は効果が無い!と宣言したわけですから、効果が無い患者に保険を使って、薬剤の処方は出来なくなります。この点はおそらく医者も理解してない方がそれなりにいると思います。医者でもそうですから、患者さんでご存知の方は更に少ないのではないでしょうか。

 通常ないとは思いますが、例えば癌の末期。通常は痛みが強いので麻薬を処方し、徐々に増量しますので、当然療養の給付が必要ですが、仮にご本人があらゆる医療行為を拒否され、鍼灸で治す!とした場合。この場合に療養同意書を交付すれば、患者さんは鍼灸やあんまなどを保険を使って行えるわけです。
 ただし、その経過で、『あ、先生、ついでにシップも出しといて!』はNGなわけです。だってシップも薬剤の支給ですから...。
 しかも、これは詳細は要確認ですが、 確か、この同意書にサインをして、患者に彼らが施術を行って生じたトラブルには、医師が同意した、ということで、医師にもその責任が掛かってくる、と聞いたことがあります。
なので、安易に同意書にサインしては駄目だ、そう上司から教わってきていました。

 在宅をやっていた当時、近所にあったよく行く焼鳥屋の主催するゴルフに何回か参加していたのですが、ある時、京橋の方にあるというどっかの鍼灸の学校を出た、という20台後半の若い鍼灸師と車で一緒になりました。
 その時に彼は私が在宅をやっていることを聞くと、不躾に、『先生、うち在宅患者の往診に行くと(一人当たり)月4万くらい儲かるから、同意書書いてよ!』とタメ口で言ってきました。
 私が、同意書を書くと患者さんが医療を受けられないことから安易にはかけないことを話し、そのあと、わざと『大体君らに同意書書いて1000円しかもらえず、後の責任は全て医者におっかぶされるのに簡単には書けるわけないやろ』と言うと、『いいですやん、僕らが儲かるんやから』 私『・・・(絶句)』
 さすがにそれ以上、車内では会話が進みませんでした。

 その後、整形外科医はなかなか同意書にサインをしないので、内科医や放射線科医(なんででしょうね。)などに持っていかせてサインをもらっている、と聞いたことがあります。

 そういった経験を踏まえ、本来患者層で言えば重なるはずの整形外科を避けるのではなく、診断力を向上させ、私たちが診療情報提供書でやりとりをするように、
 彼らで出来る範囲での所見をとり、それを元に、自分はこういった診断を想定し、其れに対する治療方針はこうしたいと考えている。その治療はこういった治療で医療とは異なるが、こういうリスクがあり、こういうメリットがある。それを患者さんにもしっかり説明した上で、患者さんが望んでいるので、先生も同意してもらえないだろうか。
 と言った文章を同意書と共に患者さんに持参させるだけではなく、日ごろから、近隣の医者の所に顔を見せ、自分たちの行っていることはこんなことです。という風にしっかりとコミュニケーションをとっておけば、どうだろうか?と提案しました。

 実際に、昨日書いたように、行岡では先輩の医者が柔整師に指示を出していましたし、開業医さんでも時々コストの面からか柔整師や鍼灸師をやとっていることもあるようですが、こういった場所では医師がいるため、診断、治療方針は医師が行い、柔整師や鍼灸師の行っていることにも一定の目が届いています。
(のハズ...。ただ整形外科以外は怪しいといえば怪しいです。本来は飲食、と言っても蕎麦屋とイタリアンでは中身が結構異なるように、同じ医者でも分野が異なりますので、筋骨格系の愁訴は整形外科にかかるべきなので、内科医が柔整師や鍼灸師を雇っている場合は本当に適切な治療が行われているのかは私は知りませんが...。ちなみに、全てには当てはまりませんが、医院名の後に診療科目がついている場合や診療科目が複数ある場合、その医師の主科は最初にある場合が多いと思います。例えば、○×整形外科・外科のときは主科は整形外科。△■外科・整形外科なら主科は外科。外科は通常一般外科なので消化器外科の先生も外科医です。つまり細分化した専門科によっては、整形外科を知らない先生もいます。ご他聞に漏れず私も診療科目の最初には整形外科を記載しています。)

 こういった付き合いが出来る整骨院、鍼灸院はそれなりにはあるはずで、そういった所であれば、そこには患者さんも安心して、かかれるのではないか。ただ、いかんせん、母集団が開業医以上に多いため、なかなかそういった一生懸命されている整骨院や鍼灸院がどこにあるのかを見つけるのは、良い美容外科に巡り会うの以上に難しいと思うので、患者さん自身もどこでも大丈夫、と盲目的に考えるのではなく、よく考えるべきだ、ということです。

 最近は知りませんが、当時はタウン誌などに、やたらと耳つぼやゲルマン浴?外反母趾や腰痛バンド?などなどのゴッドハンドの若い人たちばかりの写真が載った整骨院や鍼灸院が溢れていましたが、そういった文言ではなく、中身をよく見て、実際の説明をよく聞いて、患者さん自身がよく判断してください、ということです。

 追加: ちょうど検索していると、こういうページがありました。この方自身鍼灸師の資格をお持ちのようですね。あったことも無いので何ともいえませんが、ちゃんと日整会のことも掛かれ日整会のページにリンクもつけられたりもされていますし、こういう方ならとりあえずは行って話を聞いてみても誠実な対応が受けらそうではありますね...。

 最後にまた脱線しますが、ちなみに、それは医者だって同様で、例えば美容医療などでは特に注意が必要だと思っています。
 これは、また別の機会に書ければと思っていますが、医者だって経験はみることが大事だと思います。

 東大を出ていれば確かに優秀な先生だと思いますが、それはあくまでも知識などの面であり、今回の天皇の手術にしても、特に外科系は、『技術』がもっと大事、ということです。勿論知識があることにより、リスクヘッジもよりしっかりするでしょうし。でもやっぱり人に侵襲を加える手技は、『技術』が最重要だと私は思います。
 侵襲を加える、ということはそれなりのリスクが発生するので、まともな外科医なら必ず、リスクについてしっかりとした説明を行うはずです。
 それがカウンセラーが言うならまだしも、医者本人が『絶対』とか『大丈夫、大丈夫』とか『傷なんて殆ど分からない』とか良い話ばかりするようなら、私は慎重に話を進めた方がいいのでは、と思います。

 あと、最近の医師は最初の2年間?は研修医という身分であり、それは強制力を持たされているはずです。(その点疎い(^_^;))
 後期研修を含めて確か5年だったと思うので、履歴として、せめてそれが終わるくらいまでは普通の病院で仕事をしていれば、少なくとも一般的な医師の、『最低限』のことは学んでいると思います。

 昔ウィルクニックにいた時に面接に来た方は卒後3年目からの勤務先を美容関連で探されていました。その後どっかで1年勤務して、また変わる先を探していると業者から聞いたことがありました。こういった動きをしてきている先生にかぎって『何万件のオペ経験』だとか、『○×な医療に携わり~』とかの文言が付いていることが多いように思います。勤務先がきちんと記載されていることは、何万件のオペ経験とか高度な○×とか壮言大悟な美辞麗句よりも、その医者のバックグランドが分かる気が私にはしています。
 そういう目で医療機関の医師紹介ページを見るとまた違った目で見れるのではないでしょうか。(医師の紹介が無いor殆ど無いというのが一番怪しいですね...。(^_^;))

 今は医師の裁量権は随分締め付けられてきていますが、それでもまだまだ医者には大きな権限を与えられています。
それだけに被害者が出た時の被害も甚大な場合があります。それは美容オペのトラブルなどで枚挙に暇が無いことからも分かると思います。
 情報が氾濫する時代だからこそ、その情報から粉飾されたものを除外し、より自分にとって有益なものを取捨選択せねばならず、それは昔以上に難しいことなのかもしれません...。
 ブログだって、私が書いているとは限りませんよ...(笑。うちにはそんな資金がないことと、このくどい文章を読んでいれば、私自身が書いてるのはわかってもらえると思いますが、ある先生に実際そういう仕事もあるとの話しを聞いたことがあります。いくらくらいなんでしょうね。さすがに額は聞けませんでしたが...。) 

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